「みんな体育が好きだからテンションあがっちゃって、もう授業にならない」
という話を、学校勤務の先生達からよく聞く。
先生がどこの国籍であれ。
そんな体育の授業を、見学させてもらった。
場所は、ウンデ市内の小学校、5年生。
いくつかにわかれた教室が囲む中央にグラウンドはある。
この日の種目は、ハンドボールと短距離走。
2手に分かれて自主的にやっていた。
驚いたこと
その①
先生がいない!
いや、正確に言うと先生は子どもがいる場所からかなり離れた場所にいた。
そして、1度も子どもに指示を出すことも、直接指導することもなかった。
その②
できる!
小学5年とはいえ、見た目は中学生から小学低学年までいる。
もしかしたら、留年生かもしれない。
でも、そういう「しっかり」さんが中心となり、きちんと授業が進んでいる。
例えば、ハンドボールは3チームに分かれ、試合をしていないチームが審判と得点係をきちんとしている。審判は、ホイッスルによって、試合をコントロールしている。
その③
ハンドボール!
イメージでは、ドリブルして、鋭いパスをして、ジャンプしながらゴール・・・
小学生に求めるにはレベルが高いかな。
現実は、ボールある所に全ての子どもが集まり、
ルールは全く無視して、ボールを持ったらゴールへ走る。
それはまるでラグビー。
さらに、そのボールは、絶対にバウンドすることのない、ペチャンコボール。
それでも、一心不乱に興じる子どもたちの姿が、子どもらしくていい!
その④
行進
時間が来ると、鉢巻の色ごとに整列。
1学年1クラス、75人。
当番なのか、体育係なのか、一人の子どもが前に立つ。
合図に合わせて、前ならえ、休め、気をつけをした。
そして、教室まで行進を始めたのだ。
何かの歌を歌いながら。
それは、ちょっとサザエさん一家のエンディングのシーンを思い出させる。
教室前に着くと、全員で手を洗う。
水道はないが、蛇口の付いたバケツから水が出る。
ちなみに、井戸は敷地内にある。
とういことで、話に聞いていたのとは異なり、体育の授業が成立していた。
しかも、小学5年生が、75人という集団にも関わらず、
自主的に授業を運営した。
とてもいいものを見せてもらった。
授業の間、他の学年も外で座り込み授業をやっていた。
ここも、先生が不在だった。
今日はお休み?
それから、ある学年は、先生がずっと外でしゃべっていた。
今日は授業しない日?
ここには、免許更新制度とか、10年時研修とか、自己申告面接とか・・・
ないんだろうなぁ・・・